腎臓病一般
食塩の制限は急激を避ける。
腎臓病には腎炎、ネフローゼ、萎縮腎、腎盂炎などの区別がありますが、これらをひっくるめての一般的な食事療法から述べることにします。
腎臓病に現れる一般症状としては、蛋白尿、血尿、むくみ、血圧の上昇などが主です。これらを引き起こす飲食関係の誘因は何であるかといえば、
@動物性蛋白質の取りすぎ。
A塩分の取りすぎ。
B過度の飲酒。
C白砂糖の過剰摂取。
D刺激性食品の取りすぎ。
E酸性食品の取りすぎ。
Fカルシウムの不足。
G化学調味料の過多。
Hインスタントラーメンなどがあげられます。
次に食事療法の要点としては、
@以上の諸原因を除去する。
A白米主食を玄米か二分づき米に切り替える。
B野菜などのアルカリ食品を多くとる。
C茶は番茶だけにする。
D蛋白質と脂肪を植物性食品で取る。
E水分を適当に制限する。
F食塩の制限は急激に減らさないで、徐々に減量する。塩分を減らす前に白砂糖を取らないこと。
G全体の食量をできるだけ減らす。
直肝臓に有害な食品添加物、農薬、化学薬剤、公害化学物質などは、腎臓にも有害ですから、できるだけこれらを避けなければなりません。
有効な食物
れんこん、にんじん、きゅうり、ごぼう、パセリ、ほうれん草、うり、じゃがいも、豆もやし、黒豆、小豆、そら豆、しじみ、なまこ、
椎茸、スイカ、柿、ぎんなん、酢卵、
禁忌
にんにく、うど、湯葉、こしょう、からし、わさび、カレー粉
民間植物療法
[キャベツ]の生を搾った汁を盃に1杯ぐらいずつ飲むとよい。
[きゅうり]の生食も腎臓病に有効といわれます。
[黒豆]を煎じた煎汁を飲んでも効きます。
[ごぼう]にはイヌリンという糖質が、糖質全体の主成分として含まれていますから、腎臓の働きを強めるうえに著効があります。
[こんにゃく]にはカルシウムが多く含まれていますので、血液を正常アルカリに導き、腎臓病にも有効です。
[しいたけ]はビタミンDを多く含み、腎臓の機能を高めます。
[じゃがいも]の生をおろしてしぼった汁を1回に1個分飲むとよい。このとき芽や皮は取り去ります。また、じゃがいもを煮だしてスープにし、それを茶飲み茶わん1杯ほど1回に飲んでも効果があります。
[すいか]には利尿効果があって、腎臓病によいことが昔から知られています。
[とうもろこし]の実を茶飲み茶わんいっぱいくらい、4倍の水で煎じ、3分の2ほどに煎じつめ、1日3回に分けて飲みます。
[あずき]を汁たっぷりのゆであずきにして、薄味で食べます。2〜3日は他のものを一切食べずに、湯で小豆だけ好きな分量食べるのです。腎臓病のむくみを除くのに著効があります。
[柿]には利尿の効果があって、腎臓病にはよいといわれています。
[レモン]の絞り汁を水に薄めて、盃に2〜3杯、食間に飲むと効果があります。