脳軟化症(脳塞栓・脳血栓)の食事療法

塞栓症と血栓症の2つの型

脳軟化症は脳卒中の一種です。
脳内の血液の循環が悪くなったり、止まったりしたためその部分の脳が変質軟化する病気なのです。脳軟化症には、塞栓性脳軟化と血栓性脳軟化の2つの型があります。前者は血液の固まりが血管をつまらせて脳軟化を起こすもので、若い人に多い病気です。後者は血管自体の変性によって血行を悪くし、血管がふさがってしまうもので、老化性の病気です。

いずれも医師の医学的処置を必要としますが、応急手当や食事療法は脳卒中の項と同様です。ただ脳軟化症に対して、特筆すべきものだけをここに揚げておきます。

脳軟化を防ぐビタミンCとF
脳軟化症に最も関係のある栄養素は、ビタミンCとFです。ビタミンCは毛細血管を健全に保つ作用があります。またビタミンFには血管をふさぐコレステロールを溶かして洗い流す働きがあります。したがってCとFの摂取に心がけることが脳軟化症の治療にも予防にも大切なのです。

ビタミンCを多く含む食品  パセリ、ピーマン、ほうれん草、小松菜、大根の葉、アスパラガス、しその葉、京菜、キャベツ、かぶの葉、トマト、レモン、オレンジ、夏みかん、パイナップル。

ビタミンFは不飽和脂肪酸に含まれ、ひまわり油やとうもろこし油などの脂肪油に多いのです。

有効な食物
大豆、とうもろこし油、綿実油、豆腐、納豆、みそ、きな粉、玄米、ふ、小魚、貝類、生野菜、海草、小麦胚芽、抹茶、パセリ、ほうれん草、小松菜、大根の葉、キャベツ、アスパラガス、しその葉、柿、いちご、みかん、ピーマン。

民間食物療法
【大豆】には血栓を防ぐ作用があって、脳軟化症に有効です。大豆の脂肪にはリノール酸やリノレン酸などの不飽和脂肪酸を含み、血液中のコレステロールを低下する働きがあるからです。
【とうもろこし】の実を粉にして、スープをつくって飲むと有効です。
【柿渋】を1回に50cc〜100ccと同量の大根おろしをまぜて、1日2回飲むと脳軟化症に著効を奏します。